工業製品の品質アップに欠かせない技術の一つリン酸処理


工業製品を作るうえで欠かせないリン酸処理

テレビや自動車などの工業製品を作るためには、鋼などの金属とアルミニウムなどの素材を加工して作ります。その素材を加工するときに必ず液体処理という方法がとられるのですが、その液体処理の中で重要な役割を担っているのがリン酸処理です。リン酸処理というのは、リン酸を含んだ亜鉛やマンガンを粉砕したのちに水と混ぜることで溶液にします。そのリン酸溶液を、鋼やアルミニウムといった素材の表面に2日以上漬ける作業のことをリン酸処理と言います。

リン酸処理の正式名称はリン酸塩皮膜処理と呼ばれ、皮膜と書かれているように素材にリンの膜を作るのが目的です。素材を切断や折り曲げるといった加工を施すと、素材の組織が壊れてしまいます。素材の組織が壊れてしまうと、その部分に空気による酸化やカビが生えてしまい品質を劣化させてしまうのです。そこでリンの膜で素材を覆うことによって、切断や折り曲げるという作業を行っても空気やカビの影響を膜が弾いてくれるので劣化を防いでくれます。

その上折り曲げる際に、力を加えると素材が割れるリスクがあります。そこでリンの膜を張ることで保護剤代わりになれば、力を加えた時に割れるリスクを減らすことにもつながるのです。

工業製品だけでなく食品やスキンケアにも使われる

リン酸処理は、スキンケアや食品関連でも消泡剤として使われています。この場合亜鉛など摂取しても問題ないリン酸溶液を使い、豆腐などの大豆食品や化粧水に使われているのです。これはリンには表面張力を強める作用があるので、添加することで泡を消し見た目をきれいにするだけでなく空気の層を壊すので持ち運んだ時に壊れにくくします。

リン酸処理によるメッキ加工は金属製品の見栄えを良くする他、メッキの皮膜によって傷を防ぐ目的もあります。金属のサビは傷から生じることが多いので、長持ちさせるためにはメッキ加工が欠かせません。